ホアン・アトキンスやアフリカ・バンバータが愛用した名機『TR-808』が、電子楽器として初の「未来技術遺産」に登録

日本が世界に誇る電子機器メーカーの1つ「ローランド」が残したリズムマシン『TR-808』が、国立科学博物館の定める文化遺産「重要科学技術史資料(愛称:未来技術遺産)」に登録された。電子楽器としては初の登録となる快挙となる。

1980〜1982年の2年間で、約12,000台が製造されたという「TR-808」は、主に海外で評価され、ホアン・アトキンス、アフリカ・バンバータ、ビースティ・ボーイズ、マーヴィン・ゲイ、アーサー・ベイカー、フィル・コリンズなど、多くのアーティストらが使用。

重厚な低音、機械的でありながらも独特なグルーヴを放ち、リズム・パターンを作成できる自由度でヒップホップ、ハウス、テクノ、ソウルなど、最先端のシーンで活躍し、時代を切り開くアーティストの強い味方となった。

「重要科学技術史資料」の登録証・記念楯授与式は、2019年9月10日(火)に国立科学博物館・日本館にて開催されるとのこと。

ローランドは現在、TR-808発売当時の設計仕様書や実際の回路を徹底的に解析し、アナログ回路特有の振る舞いまでを独自のデジタル技術で精密に再現し、コンパクト化した「Roland Boutique(ローランド・ブティーク)シリーズ」の「TR-08」や、「TR-909」「TR-707」などの歴代ローランド・リズムマシンの音色と現在の音楽制作に必要な機能まで兼ね備えた「AIRAシリーズ」の「TR-8S」を発売し、幅広い層のアーティスト/クリエーターから高い評価を得ている。