FACT magazineが、Ryoichi Kurokawa(黒川 良一)による視聴覚インスタレーション “ad / ab Atom” の映像を公開した。
量子力学の法則を観察することを可能にしたとされる本作は、量子テクノロジーを幅広い分野で研究するQuanta Labの科学者らによって、量子力学の法則を人間の目で認識できるデータに変換。それをさらに黒川 良一が分析、フィルタリング、および変形させ、原子空間の芸術的なレンダリングを作成して仕上げた作品とのこと。
タイトルの「ad」という用語は、ラテン語の起源の接頭辞として「to / toward」を意味し、「ab」は「離れている」を意味しており、黒川氏は「それは、自然界を支配する法則がぼやけている、「アトムへ/アトムへ」を意味するネオロジズム「アダトム/アバトム」の組み換えです。」とコメントしている。
Ryoichi Kurokawa(黒川 良一)
1978年生まれの日本人アーティスト、ドイツのベルリン在住のアーティスト。自然のなかで知覚されたアナログ表現を、詩的なイメージと感情のデジタルデータへと軽やかに変化させる。
テート・モダン、ポンピドゥー・センター、ヴェネツィア・ビエンナーレ、上海民生現代美術館など、世界中の美術館で展示されたり、アルス・エレクトロニカのデジタル・ミュージック&サウンド・アート部門でゴールデン・ニカ賞(最優秀賞)を授与されたりする。
※インスタレーション (英語: Installation art) とは、1970年代以降一般化した、絵画・彫刻・映像・写真などと並ぶ現代美術における表現手法・ジャンルの一つ。 ある特定の室内や屋外などにオブジェや装置を置いて、作家の意向に沿って空間を構成し変化・異化させ、場所や空間全体を作品として体験させる芸術。