2014年にリリースした『Mosaic』を皮切りにトップアーティストとなったロス・トーンズこと Throwing Snow(スロウイング・スノウ) が、ロンドンの老舗クラブ Fabric が運営するレーベル<Houndstooth>から4枚目のアルバム『DRAGONS』をリリースした。
古代の伝統的なサウンドから現代のドラムキットまで網羅し、完全に電子的でもアコースティックでもなく、音響的でも視覚的でもない、様々なジャンルが絶妙に融合した新しい試みとなっている本アルバムは、MVとセットで楽しめる仕様となっている。
公開されているMVは機械学習によって制作されている。アーティスト/デザイナー/技術者の Matt Woodham(マット・ウッドハム) と共に開発されたニューラルネットワークを使用し、波形化された音楽をニューラルネットワークを通してアルゴリズムを生成、映像となって音楽を可視化する仕組みだ。これらは曲の変化に伴い、生命の転機と同調しており、顕微鏡で観るよう規模から地図を見るような規模まで、3つのスケールで展開されている。
レーベルコメントによると、ロス・トーンズはもっぱら歴史に音楽を含ませることにハマっているようで、「音楽や絵が記憶や知識、感情などを伝達・理解するためのツールとして使用していた遥か昔の時代から、代々受け継がれてきたが、現代は関係性が複雑化してしまったので、古代の様に音楽やアートを使って受け継がせることができなくなった」「あなたに音楽の目的は何なのかを考えて欲しい。私は、伝承と古代の知識の科学的側面について投げかけ、それがまだ有用である理由を調べています。このアルバムは、そのように聴くことを選択した場合の入り口です。」と語っている。