EDMとは広義と狭義があり、広義では「電子的なダンスミュージック全般」とされ、狭義では「電子的で大衆向けのダンスミュージック」とされており、現在では一般的に狭義である電子的で大衆向けのダンスミュージックを指すことがほとんどです。
ちなみに広義の意味で使われていたのは1980年〜2010年あたりまで。現在主流である狭義の意味で使われ始めたのは2010年あたりと言われていますが、文献が残っているわけではないので正確には分かりません。
ここでは海外メディアなどの記事を元に、EDMの起源などを説明して行きたいと思います。
EDMの起源・はじまり
EDMが誕生したのは1980年代の後半から90年初頭にかけてだと言われていますが、どこで誰が「EDM」という言葉を使い始めたのかは不明です。
レイヴや海賊ラジオ、クラブといった音楽文化の発展を期に、EDMという言葉はヨーロッパを中心に広まったそうで、当時はダンスミュージック全般を指して使われていました。
90年代のダンスミュージック文化は、薬物などの犯罪と密接に結びついていたため、政府やメディアはEDMに敵対的だったそうで、特に政府はレイヴ文化の発展を阻止する為の法律と政策を制定したほどだとか。
しかし、2000年から2010年にかけて、エレクトロやトランス界隈から健全かつ大衆向けのEDMが発生し、それらがメインストリームに浮上したことで、人気のR&BアーティストやロックバンドまでもがEDMを取り入れはじめ、危ないイメージは薄れていきます。
さらに2010年代はエレクトロとトランスから派生したBigroom(ビッグルーム)の誕生と、スクリレックスが生んだBlostep(ブロステップ)の誕生、Flumeが開拓したフューチャーベースの流行に加え、メインストリームを圧巻していたトラップの派生であるハードトラップの流行などなど、複数の要素が重なりフェス業界の人気は一気に加速しました。
この流れからEDMのことをダンスミュージック全般ではなく、「メインストリームで流行っているダンスミュージック」と指すようになったそうです。
EDMのパイオニア
EDMの生みの親が誰かなのかは不明ですが、現在まで長らくEDMシーンを牽引してきたアーティストと言えばオランダ人DJ/プロデューサーの「Tiësto(ティエスト)」でしょう。
2001年にリリースしたアルバム「In My Memory」では、EDMで王道のエモーショナルなダンストラックにボーカルを乗せているサウンドが聴けます。
ティエストは、エレクトロとトランスシーンで90年代の後期から活躍し、2004年に開催されたアテネオリンピックの選手入場では、史上初となるDJでのパフォーマンスを披露するほどの活躍をみせ、現在でもEDMのトップアーティストの1人として君臨しています。
EDMアーティスト
それでは、一体どのアーティストがEDMプロデューサー/DJと呼ばれているのでしょうか。有名どころをピックアップしてみました。
●David Guetta
●Tiësto
●Axwell
●Armin van Buuren
●Eric Prydz
●Alesso
●Avicii
●CamelPhat
●Martin Garrix
●Hardwell
●Mr. Sid
●DJ Snake
●Calvin Harris
●Above & Beyond
●Nicky Romero
●Afrojack
●Steve Aoki
●Paul van Dyk
この中だとAvicii(アヴィーチー)が王道のEDMアーティストかと思います。惜しくも自殺してしまいましたが。
どのジャンルがEDMなのか
一般的には下記のジャンルがEDMとして括られています。
●ダンスポップ
●エレクトロ
●プログレッシブハウス
●ビッグルーム
●トロピカルハウス
●フューチャーハウス
●ベースハウス
●ダブステップ(ブロステップ)
●トラップ
●フューチャーベース
●ハードスタイル
しかし最近では、ダブステップ、トラップ、フューチャーベースはEDMではなくベースミュージックで分類しているところが増えてきているようです。
それぞれのジャンルがどんな音楽なのか気になる人は下記のSpotifyプレイリストで聴いてみてください。
あとがき
いかがでしたでしょうか。
現在EDMに括られている音楽は、メロディが分かりやすく、展開の緩急がはっきりしている大衆向け(大衆も楽しめる)のダンスミュージックだとお伝えしました。
最近では大手フェスも“アンダーグラウンド・エリア”などといった形で、ディープなアーティストを招集して、ジャンルの壁がとても薄くなって来ていますね。
今後は今以上にメインストリームとアンダーグラウンドが化学反応を起こして行くでしょう。とても楽しみです。









